扉
詩を書いている。
本気の範疇でだ。そして読む機会も多い。
もちろん詩集もだが、それ以上にネット詩を読む機会がある。
だが、どこか馴染めないのだ。
きっとそれはわたしと、またほかの人とのスタンスの違いなのだろうと思う。
なにも特別扱いしたいわけじゃない。ただ、求めるものが異なるという感触だ。
わたしにとって詩は入り口だ。本質的に伝えたいことなどなくて、
自分の世界の解体や、思考の解体のための扉だ。
けれど、ほかの人の作品をスクロールするたび、またページを捲るたび、
言いたいことがあるのだろうな、と切実に思う。
その人にとって詩は出口なのだ。
詩は言葉であるし、一種のコミュニケーションであると思うのだけど、
それが外なのか、内なのか、というベクトルのずれだ。
わたしはコミュニケーションを渇望しながら、人が怖くて触れられずにいる。
そしてその奥に求めるものも、自分自身なのかもしれない。